クリエイターの4段階(補)
一昨日の日記「クリエイターの4段階」について、メールが多く来た。
中でも多かったのは、やっぱり「まだ第1段階ですけど、なかなか第2段階に」とか「言うなれば第1.5段階みたいなかんじでしょうか」という相談や報告もの。
いちおう、簡単に返事かけそうな人にだけは返信したけど、やっぱり誤解している人も多い。
「進化」という言葉を使った僕が悪いのだけど、第4段階が「目標」であるわけではないし、第1段階が「発展途上」というわけでもない。
第2段階のクリエイターを目指す人が多いのは知っていたけど、人生を面白く生きるなら「第1~第4を自由自在に動くこと」だと思う。
クリエイターとして作品で一世一代の博打を打ち(第2)、そのあとは気楽に友人の作品をバイトで手伝う(第1)。
家族の生活ぐらいは養える収入源は確保し(第3)、「とりあえずお名前を貸していただけるだけでも、お願いします!」と頭を下げられるようになる。(第4)
クリエイターだけでなく、職人や技術者としてマジメに評価を積み上げていけば、これらはすべて、いずれ見えてくる世界だ。
大事なのは、第2・第3へと昇ったからといって、その立場に執着しないこと。
「俺はもう、コンテンツホルダーなんだから、そんな仕事はできない」「同業者と話してもつまんない。異業種の人間しか友達はいらない」
こんなふうに自分の世界を狭くするのはやめたほうがいい。
「評価を積み上げる」というのは、「末端のお客からの評価」「発注者からの評価」「同僚・上司からの評価」そして「部下や後輩からの評価」だ。
どれかを無視したら、かならず痛い目にあう。
クリエイティブの世界というのは「他人とかかわらなくてすむ世界」だと思って目指す人が多い。とんでもない!少数の例外を除いて、どっちかというと「人間関係=コネや発注のキッカケ」になることが多い世界だ。
人間嫌いの人は、それなりに覚悟すること。
クリエイティブの世界だけじゃなくて、たとえば塾の先生でも自動車の営業マンでも、ぜんぶ同じことなんだけどね。
こういうことは僕が書かなくても、現場の先輩や上司が教えてくれるはずなんだけどなぁ。どっかで連鎖が途切れたみたいだね。
とまぁ、多くのメールにいちいち返答する代わりに、まとめて書かせてもらった。
今日は説教っぽい日記になって申し訳ないっす。
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